2012年10月27日土曜日

転塾

昨日小6の生徒のお母さんと面談して、他の塾の転塾騒動のことをお聞きしました。

某大手予備校で、中学2年生女子のかなりの人数がライバル予備校に転塾するということがあったそうです。


転塾する理由は、授業がよく分からないからということらしいのですが。

中学2年生の数学は、今ちょっと難しいところで理解ができにくい部分に入っています。

1次関数のグラフと図形の証明です。

1次関数は、小学校で学習した比例、中1の比例と反比例のところが曖昧だとよく分からないということになります。

また、座標から1次関数の式を求めるものなど、座標と式の関係が理解できない子供もたくさんいます。

この場合、1度小学生の比例と中学1年生の比例と反比例の意味をしっかり確認させ、1次関数の式の意味を理解させなくてはなりません。

集団学習では、なかなかこのようなことができないので転塾ということになったのかななどと考えてしまいました。

それでは、転塾すれば成績が上がるか?

上記のような理由で転塾した場合、同じような授業形態の予備校に移ったからと言って成績が好転するとは思えません。

個別の弱点をしっかり把握して、弱点を補う授業をしてくれる塾を探して移るべきだと思います。

塾の講師と子供が合わないという場合なら、その講師のいない塾に移るのですから、子供の気持ちが楽になり学習に身が入るかもしれません。

2012年10月12日金曜日

あいさつは必要善

必要悪という言葉を聞いたことがあるという人はいるでしょうが、必要善は聞いたことがないと思います。

必要善とは、みんなが気持よく生きていくための最低ルールと考えて下さい。


これは、必要最低限の人間の知恵。

それが「あいさつ」です。

これは、単位礼儀とか礼節ということでなく、世界中どこに行っても「自分は怪しいものじゃありませんよ」とお互いの伝えあうことで、スムースに生きられる。

そういうことです。

そんなに難しく考えなくても、

「おはようございます」

「こんにちは」

「ありがとう」

と言い合うと気持がいいでしょ。

必要善というのは、それがあると楽になる基準です。

それに加え、多くの人が気持よく生きていることの「基準」として納得しているものででなくてはなりません。

「あいさつ」は、この記事に照らし合わせても、条件を満たしていると思います。

必要善は、別に強制されるものではありません。

ただ場面によっては、あいさつをしっかりしたほうが相手の自分に対する見方がよいものになるだろうし、友だちどうしなら多少くだけたあいさつでもかまわないというように、自分自身で判断すればいいことです。


2012年10月10日水曜日

眠ることで問題が解決?

眠ることによって、問題を解決するヒントを得られることがあります。

それはなぜでしょう。

私たちの脳は、情報を記憶するとき、過去に記憶した様々な情報と新しい情報をランダムに組み合わせ、照合する作業を行います。

その組み合わせの中で、あなたが抱えている問題を解決するヒントが生まれるのです。

2004年、ドイツのリューベック大学のボーン博士の研究チームが、次のような実験をしました。

まず、被験者66人に数学のパズルを解かせ、パズルが解けなかった人達だけを3つのグループに分けました。

そして各グループにそれぞれ条件を与え、再度パズルを解いてもらいました。

Aグループ:朝に問題を見せて、そのまま8時間考えてもらう。
Bグループ:夜に問題を見せて、そのまま徹夜で8時間考えてもらう。
Cグループ:夜に問題を見せて、そのまま8時間の睡眠をとってもらう。

その結果は、CのグループがA、Bのグループの人に比べて3倍近い割合でパズルを解いたのです。

具体的には、AとBのグループが20点くらいしか取れなかったのに、Cのグループの人は60点取りました。

何も考えず、ただ8時間だけ眠った人のほうが3倍も高得点だったんですね。

ボーン博士の出した結論はこうです。

眠る前に与えられたパズルの問題は、睡眠中に新しい記憶として整理されていきます。脳はこの情報を記憶するとき、過去に蓄積された情報とランダムに組み合わせます。

このランダムな組み合わせの中で、起きているときには思いつかなかった答えのヒントを導き出したのではないかということでした。


どうですか。

無理な徹夜の勉強をしてはいけないことが分かりましたか。

一夜漬けの勉強よりも、毎日コツコツしっかり睡眠をとったほうが学力は伸びていきます。

2012年10月9日火曜日

徹夜勉強しても効果は・・・

睡眠時間を削って勉強する学生やビジネスマンの人がたくさんいます。

睡眠時間を削ることは、健康を害するだけでなく記憶にとっても逆効果になるということが、最新の脳科学の研究で明らかになっています。

米国の精神医学者ステックゴールド氏は、なにか新しい知識や技法を身につけるためには、覚えたその日に6時間以上眠ることが欠かせないという研究結果を発表しています。

徹夜して詰め込んだ記憶は、すぐに消えてしまうのです。

記憶は、眠ることによって整理され、強化、定着します。




私たちは、眠っているときに夢を見ます。

中には、夢を見ないという人もいるかもしれませんが、それは夢の内容を覚えていないだけです。

レム睡眠の間に、夢を見ない人はいないそうです。

忘れてしまう理由は、夢をいつまでも覚えていると現実と混同してしまうから。

最新の脳科学では、「夢は記憶の再生」だと考えられています。

夢の内容に非現実的なものが含まれるのは、脳の中ですでに記憶されている情報と新しい情報とがランダムにつなぎあわされるから。

この作業の中で、情報の整理と記憶の強化が行われます。

外から余計な情報が入ってこない睡眠中だからこそ、脳がこの作業を行えるのです。

2012年10月3日水曜日

基礎力チェック注意点

前回の記事の続きです。

どの部分の基礎力が弱いのかチェックするのに、注意したいことがあります。

九九などは、どこの段だけよく間違えるのか、どの部分があやふやなのかは簡単に発見できます。

しかし、割り算をよく間違える場合、割り算だけを練習してもできるようにならないことがあります。

割り算には、九九や引き算を使うので、九九でつまずいていたり、くり下がりのある引き算ができていなかったりすると計算できないのです。

このように、計算のどの部分でつまずいているか細かなところまで確認しないと、いくら練習しても効果が出ません。

かけ算に筆算が苦手なら、繰り上がりのある足し算。

割り算が苦手なら、九九やくり下がりのある引き算など。

今の学年より遡って学習する必要も出てきます。

2012年10月2日火曜日

がんばっているのに成績が伸びない

一生懸命がんばっているのに成績が伸びない人がいます。

原因は、ほとんどの場合基礎学力不足です。

基礎が身についていないのに、難しい問題に取り組んでもできるはずがありません。

自分や、お子さんが頑張っているのにできない場合は、しっかり基礎が身についているかどうかをチェックしてみましょう。

成績が伸びない子どもの学力をジグソーパズルに例えてみると。英を作っていいるピースがいくつも抜け落ちている状態です。

遠くから見ると、何となく全体が出来上がっているように思えるのですが、近づくとピースがいくつも抜けていて下地の白い部分が見えている感じでしょうか。

この状態では、長時間机の前に座ってがんばっても、成績は上がりません。

特に基礎計算は、早く正確にできるようになっていなくては駄目です。

子供がテストを持ち帰った時には、点だけを見るのではなく、間違えた問題を確認し、なぜ間違えてしまったのかを子供と一緒に考えてあげましょう。

子供がよく間違える所が分かったら、そこだけを集中的に練習します。

毎回これを繰り返していくことで、成績も上がって行くはずです。