2013年4月14日日曜日

分からない生徒にどう対応するか

ある塾の先生とお話をしました。

勉強を嫌いな生徒はどうしたらいいかという話題になりました。

その先生は、「勉強がいやならやらなくてもいいよ。でも高校には行くんだろう。だから、高校に入るためにはやるしかない。勉強は高校入試のためにやるしかないね」と生徒に言うそうです。


そう言って生徒に勉強をさせるそうです。

数学で「2次方程式や証明なんか社会に出てから使わない」

英語で「日本にいれば英語なんかいらない。将来が外国になんか行かない」

そう生徒が言うときにも、

「高校入試になるから仕方がないね。勉強するしかない」そう生徒に言って勉強させるそうです。

私は、この先生とは全く考え方が違います。

子どもがなぜ「勉強を嫌いだ」と言うのかというところに目を向けます。

それは、勉強が分からないから、学校で授業に参加できないからです。

生徒が講師に勉強を嫌いだというほとんどの場合「分からないからやりたくない。分からないからそこから逃げ出したい」という気持ちからその言葉が出ているのだと思っています。

だから、勉強を嫌いでなくするためには、勉強を分かるようにして授業に参加できるようさせてあげればいいのです。

嫌いなまま勉強させても、学力は上がりません。

少しでも「分かると楽しい」という気持ちを感じてもらい、それを繰り返して勉強を嫌いでなくしていくのです。

与えられた問題を嫌々こなしていく受け身ではなく、自分から積極的に授業に参加するような仕組みを授業で作ります。

多少分からなくても、自分が授業に参加できる部分があれば子どもたちは変わっていきます。

勉強を好きにまではさせられないけれど、少なくとも強制的に嫌々らされる勉強からは抜け出させることはできます。

だから私は、「高校受験を受けなければならないから、嫌でも勉強しなくちゃならないね」なんてことは言いません。

分からないことは暗記できない

暗記が苦手だと思っている人、なぜ苦手なのか考えたことがありますか。

ただやみくもに、言葉を覚えようとしているなら、暗記が苦手なのではなく、覚える方法が間違っているのです。

人間は、理解できないことは覚えられません。

歴史でも、どんな人か、何をした人かを知っていると覚えやすいですよ。

ただの記号だと一度覚えても、すぐに忘れてしまうのと同じです。

また、人は自分の興味のあることはすぐに覚えられます。

興味のあることは、少しぐらい難しくても自分で調べたり、人に聞いたりして覚えてしまうでしょ。

これに対し、関心がないこと、難しいと感じたこと、嫌いなことは覚えられません。

勉強は面白くないという気持ちや苦手意識があると、本来の力があれば理解ができることでも頭に入っていきません。

記憶できるかどうかは、実は頭がいいとか悪いとかの問題ではありません。

どれだけ思い出したかだけ。

好きなことは、一度学習しただけでも覚えられるというのは、楽しかったから何度も思い出している、だから覚えているんです。

つまり、覚えられるかどうかはどれだけ復習しているかということだけです。

嫌なことは思い出したくないから覚えられない、でも楽しいことは何度も思い出している。

もしあなたが、勉強を楽しく感じる工夫をすることができれば、暗記も簡単になるはずです。